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"木枯らし"

ある早朝、目覚めてしまった私はふらふらと回廊を歩いていた。

突き刺す空気が切ないけれど、静まり返った辺りと相まって目覚めにちょうど良い。

ふと立ち止まって、灯籠を抱えた庭に想いを馳せてみる

すっかり秋模様となって紅く染まった紅葉は、朝の風にさらさらと振れて音を立てている。

秋が好き、改めてそう思う。

揺れる秋に見惚れていると、突然な風が私を突き抜ける。

揺れていた木から数枚の紅葉が散っていく。

乾いた目をギュッと瞑って擦ると、足に何かが当たるのを感じた。

はっとして目を開けてみると、一枚の紅葉が寄り添っているのに気付く。

風の悪戯だろうと思った。
紅と黄色を纏ったそれはなかなかどうして私の心を鷲掴みにして離さない。

また風に攫われてしまわない様にそれをそっと袂にしまい込んで、緩む頬を感じながら足を弾ませた。

1/17/2026, 11:37:33 AM