芝草

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『君の奏でる音楽』


本音を言うと、耳障りだと思ったこともありました。

ただでさえ暑いのに、
聞いてるだけでよけいに暑くなる
と、舌打ちすらしたくなる日もありました。

でも、その生涯の大半を、地下で過ごしていた君が、
太陽の光に照らされたまぶしいステージへ
ようやく上がってきたのだと思うと
そんな悲しいヤジを飛ばす気には
とてもなれないのです。

残りたった数日と言われるその命の限り、奏でている君の音楽に、
汗ばんだ笑顔で耳を傾けられる人でありたいな
と、思うのです。

おしっこだけは、引っかけられたくないけどね。

8/12/2024, 11:48:19 AM