もも

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『良いお年を』

今年は色々とありましたね。
まずはフランスから日本に帰って来て、知り合いがいない中お店を開いてここには居場所がないかもしれないと孤独を味わいました。
人形作家として名前が売れてるのは海外の一部、日本ではまだまだ名前どころか人形という存在が恐れられてあまり見て貰えなくて、必死にあがいて結局ただの空回り。
別の趣味の方が職業としてなりたってる現状に苛立ちと、悲しさでどうにかなりそうなのに話せる相手が誰もいなかったんです。
話したかった。誰かに少しだけ寄りかかりたかった。
だから友人を増やそうとあちこち顔を出してみたら、以外にも優しくて、ちゃんと俺を心配してくれる人がいました。
しかも人形も怖がらなくて温かく受け入れてくれて、ガラスのケースの中から見てるような世界が一瞬で鮮やかになって、俺の世界の見る目が変わったんです。
今まで俺の作品が残れば俺自身はどうでもよくて、だからこそ魂を移すように人形を狂ったように作ってました。
俺をみて欲しい。
俺を色んな意味で愛して欲しい。
俺自身にそういう自信はないから。代わりに俺の人形をと。
けれど、色んな人にであって名前を呼んでくれて少しはこの世界に俺がいてもいいんじゃないかって思えたから、俺と話してくれる人たちの為に自分を大切にしようと思えたんです。

過去が邪魔をして誰かを愛すなんて出来ないと思ってたけど俺も出会えた人をしっかりと『大切な人』だと思えたんですよ?
きっとこんな思いを誰もみないかもしれないけれど、俺は友達の皆の笑顔を来年もみたいんです。
また来年も話せますように。
来年皆さんがいい笑顔でいられますように
俺に笑顔を分けてくれますように

そう祈りながら誰にも届けるつもりのない手紙を書いとこうと思います。

今年もありがとうございました。
良いお年を。

12/31/2023, 10:26:03 AM