谷折ジュゴン

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「ジャングルジム」

一度入ると出られなくなりそうな四角い構造。

服と手に染み付く錆のにおい。

靴底から落ちた砂のざらりとした手触り。

真っ直ぐ登らず、縦に横にあるいは斜めに。

反対側から登る友といつの間にか競争になって

負けるのはいつも自分。

てっぺんに着いたら空を眺めて息を整える。

気づけば辺りは夕暮れに。

友は華麗に着地しバイバイと手を振り駆けて行く。

自分はジャングルジムの途中に止まって

バイバイと手を振り返す。

さよならまた明日。

9/23/2024, 11:08:08 AM