心も身体も凍りつくように固まっていく瞬間に安堵を抱く。
よかった――心からそう思う。
だから笑っていられる。
おれってば、こんなにしあわせなんだと、表情で伝えられるのが幸運だ。
「な――んで、わら……」
だってさ、おれほんとうに嬉しいんだよ。
きみをだいすきな気持ち、変わらずにずっと持ち続けられるから。
きみの目に宿る呪いは、悪いことばかりじゃないよ。だっておれも、ほんとうは怖かったんだから。
きみのことをだいすきで、あいしてる。そう思ってる今の気持ちが、いつか変わってしまうかもしれないという恐怖がつきまとっていた。
だからきみがあんなに嫌がっても、無理矢理に呪い封じの目隠しをずらしてしまった。
傷つけたよな、きっと。そのことはごめん。
でもこれでおれはずっとずっときみをだいすきでいられる。
――よわいおれでごめん、石になってもきみのことはずっとすきだよ。
#君の目を見つめると
4/6/2023, 7:01:03 PM