仮名K

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昼食を食べた後の眠気は心地よい。すぐに眠りに落ち、夢を見た。底が見えないほどの深さの池を見つけ覗き込むと、ゆらゆらと何かの影が底から上がってくるのが見えた。両腕を広げたぐらいの大きさの鯉だ。鯉は私を見つけると急上昇し、水面に顔を出した。パクパクと口を動かしている。何だか面白くて池のそばにしゃがみこむと、鯉が話しかけてきた。
「一年後」
酷くしゃがれた声が鯉の口から聞こえ、ばしゃりと水しぶきをあげると底へと消えていった。と、同時にチャイムが聞こえ目を覚ます。もうすぐ午後の授業が始まるようだ。

5/8/2024, 3:14:08 PM