NoName

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蒼い血潮の返しを浴びて、
震える両手で抱きしめる。

何をしている───。

脳に響くは己が定め

人ならざるは斬らねばならぬ。
そう刻まれた、絶対の諚。

油断をするなど、あってはならぬ───。

奴らは死すらも、越えてくるぞ───。

繰り返される警笛が、
思考の曇を晴らさんとする。

わかってる。

傷だらけの己の身は、
それが敵だと理解している。

…だからだろうか?

背筋を駆ける、鋭い悪寒。

小さく震える空気の揺らぎ、
その音の根が聞こえる前に。

振るった刀が、敵を断ち切った。

それでいい───。

そう呟いたのは誰であったか。

血だまりに。
穏やかな笑顔が、
ひとつ、転がっていた。

4/4/2026, 10:52:29 PM