名も無き小説家

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        『プレゼント』

プレゼントを貰ったのはいつ以来だろうか

仕事に明け暮れ、友人とは距離をおき、恋人の一人も作らずに毎日の日々を過ごしている俺にとっては今更貰っても嬉しくもなんとも思わない

唯一、会社の上司が大学時代に仲がよかった人だけだ

そんな上司からプレゼントを渡された

才色兼備でクールでスタイル抜群彼女は男性社員や女性社員から慕われていおり全社員憧れの人でもある

学生時代もめちゃくちゃモテてたなと思いつつプレゼントを受け取った

さっそく袋をあけてみると中にはサンタクロースのコスチューム一式が入っていた

何でサンタクロースのコスチュームなのだろうか

俺は一瞬戸惑った

どうやらコレを着て娘さんにクリスマスプレゼントを渡してほしいそうだ

そう言えば彼女は結婚はしていないが娘がいる噂を聞いたことがある

何でも最近になってから孤児院から引き取ったとか

毎年クリスマスプレゼントをバレない様に渡そうとしているがサンタクロースじゃない事がバレてるらしい

何はともあれ俺はその依頼を受けた

今日は仕事が早く終りこれから上司とクリスマスプレゼントを買いに行くことになった

誰かと一緒に街に出かけるのは学生時代以来でしかも異性となれば少し緊張する

そう思っていたら行きなり腕くまれて満面の笑みで出発と言い街へ出かけていく

流石にこれはと思い伝えると「好きな人以外にやるわけないじゃんバカ」とのこと

今頃、俺の顔は真っ赤であろう

もどかしい空気の中、俺達はプレゼント選びに没頭する

そこで俺は目を覚ました

久しぶりに長い夢をみた

俺は、上司であった彼女にプロポーズされ結婚をした

今は娘2人とクリスマスケーキを買いに行っている

寝坊した

そうそう、あの後プレゼントは無事渡せたんだよ

娘には危うくバレそうになったが何とか持ちこたえた

あの後、色々とあったがそれはまた気が向いたら語るよ


では、よいクリスマスを

END-名も無き小説家-

12/24/2023, 2:56:49 AM