HBK

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「じゃ!またね〜!」
「あ、うん…、また…」
 唯一の友達と別れを告げた。
 カラオケの看板の光で目が刺激される。

 彼女は、コミュ障で引っ込み思案な私と唯一仲良くしてくれる太陽みたいに明るい子。
 夏休みに入ってから二人で遊ぶことが増えて、毎日が楽しく感じられる。
 遠ざかる彼女の背中。
 明日も明後日も遊ぶ約束がある。楽しみだな。




 足場の立っているカラオケ。
 どうやら老朽化によって閉店したらしい。
 ついにここもなくなってしまったのか。

 交差点を二つ渡って右に曲がる。
 そこには大量のお供え物と花が置かれていた。
 私も、手に持っていた花束を置く。

 「またね」なんて嘘、つかないでよ。



【またね/2025.8.6】

8/6/2025, 10:37:25 AM