語り部シルヴァ

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『風景』

少し遠出をしていると美術展を見つけた。
入場料が無料だったという理由だが足を運ぶ。
美術館に入ることが少なく、少し挙動不審になってしまう。
それでも表面上は冷静にゆっくりと見て回る。

人物画、抽象画...
立体的なアート作品だったり色んな作品が展示されていた。

作品一つ一つ眺めていると、足が止まる。
いや、作品を見る度に足を止めていたが、
それの比ではなかった。
足を止められたという方が正しいかもしれない。
まるでその作品に飲み込まれるような。
魅力的な何かがあった。

その作品は海の底に日光が差す言ってしまえば
誰でも思いつくような風景画。
それなのに何故か無性に惹かれてしまう。

作品名は『溺愛』。
呼吸の仕方を忘れるほどに
この作品に惹かれる理由がわかったかもしれない。

語り部シルヴァ

4/12/2025, 11:15:42 AM