椎名

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あの日の温もり

その年の、最後の日
あなたは熱を出して、一日中寝たきりだった。

やることもなくて暇していた僕は、ひたすらゲームをしていた。家の中は静かで、つまらない。

ゲームに飽きた僕はスマホを置いてあなたのところへ歩いて行く。
あなたは敷布団の上で寝ていた。

僕はあなたの隣に横たわり、あなたの傍に体を寄せた。

するとあなたはゆっくりと僕の体に腕を回して僕を引き寄せてくれた。

温かいあなたに抱きしめられながら静かな時を過ごせたのはこの日が最後だった。

あなたの温かい体はもうどこにもない。
寂しいよ…

あの日の温もりが恋しい。

2/28/2025, 4:13:28 PM