麦わら帽子
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君の奏でる音楽は、いつも力強くて、優しくて、明るくて、温かい。まるで君を表すようで、とても好きだよ。空に響いた音を聞いて、たくさん仲間が集まって、みんなで楽しむ。そんな音楽。
私が奏でる音楽は、いつも響いて、厳しくて、暗くて、冷たい。まるで私を表すようで、とても嫌いだ。地下に響いた音を聞いて、たくさん妖魔が集まって、みんなを引きずり込む。こんな音楽。
君が引っ張ってくれる時には、私も明るい音を奏でてみんなにひかりを届けるけれど、やっぱりひとりで奏でる音は、闇の中に消えてゆく。
ひとりでいるのは寂しいよ。暗い道では苦しいよ。
また、いつか、みんなで一緒に奏でる日まで、私はひとりで闇をつくるから。
みんなはひかりで包んでね。
8/13/2024, 4:33:09 AM