たとえ間違いだったとしても。
間違いだと、初めに気づいた瞬間、初めて間違いになる。それからが過ちなんだと思う。
人間、鈍感だったり、無頓着だったり、案外なんにも見えていないモノだから、途中で気づく事って意外と多い。だけど、その、やっと気がついた瞬間から取る行動が、その人の人間的な根幹なんだと思う。
僕はいつも一歩遅い。あっ、と気がついた時にはその顔が歪んで、悶えて、怒って、そして無になる。君は優しいから。そんな僕に何も言わない。けど、その瞬間に僕の過ちがまた増える。
私は空を向く度に涙が滲む。あぁ、今日も一日が過ぎてしまった。何も成さず、何も学ばず、何も進まなかった事へ打ちひしがれる。自分とあなたの大きさを比べては狼狽し、またひとつ虚勢と嘘が背に増える。
いつかは必ず気づいてしまう。それは自分が聡いからでも、醜いからでもなく、道徳心とやらに溢れている訳でもない。
自分の中の楽園の、谷の奥に住む己が、気が付いているから。たとえば、間違いだったとしたら、と。問う度に増える過ちに、どう向き合えば良いんだ。
4/22/2024, 3:16:17 PM