「わぁ、綺麗」
勉強のし過ぎで凝り固まった体をほぐそうと、少し塾から外に出てみたら、周りの木に色とりどりの光たちが宿っていた。
イルミネーションって、こんなに綺麗なんだ。
すると、私の肩を優しく誰かが叩いた。
「塾帰り?」
最近会えてなかった、幼い頃からの友達だった。
「ううん、まだ勉強してるところ」
「そっか。大変だね」
「そんなことより、見て。イルミネーション綺麗じゃない?」
「ね、とても綺麗」
そういう貴方から、少し緊張したような、そんな声が出ているのがわかった。
今年ももうすぐ終わり。
この儚い光たちが懸命に光るように、私達も最後まで足掻いていきたい。
12/14/2024, 10:56:19 AM