爆音と爆風を巻き起こしながら、巨大な金属の塊が空に向かっていく。
発射場の周囲を囲むフェンスに取り付いた子供達が、歓声を上げる。
空気を切り裂いてぐんぐん昇っていくと、ロケットはやがて見えなくなる。
「かっこいー!」
「宇宙まで行ったかなぁ?」
「まだ早いよ!」
子供達は興奮冷めやらぬ様子で語り合いながら走っていく。あと数分もすれば彼等は空に向かっていったロケットの事など忘れて、サッカーボールを追いかけるのだろう。
そして。
大気圏を脱したロケットは少しずつその身を削ぎ落とし、目的を達成する為に再び大気圏に突入する。
◆◆◆
『今日未明、〇〇国から発射された大陸間弾道ミサイルが××国の南部に着弾し、首都を含む半径〇〇km圏内が壊滅状態に陥っているとの情報が入ってきました』
「ミサイルだって」
「怖いね」
「なんで戦争なんかするんだろう」
「あ、そうだ!お父さん、今日ロケットが飛んでくの見たよ。すっげーかっこよかった!!」
END
「空に向かって」
4/2/2025, 4:47:14 PM