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遠くの街へ。

今まで見たことの無い、全く想像できない、無限のように広がる世界を夢見たいと、心から望むことがある。
私はこの1年、知らない場所、知らない人、行った事ないお店、知らない方言、寒さに暑さ、孤独に、四六時中共に過ごす仕事仲間、新しい人間関係に出会ってきた。あなたはそれを大変だと言うけれど、私にとっては只々興味のままに流れれば良いとこでしか無かった。
僕は今まで過ごしてきたこの街で、人を大切にして、仕事を大切にして、親も自分も兄弟も大切にして歩いた。見知ったあのスーパーも、あの道も、あの寒さも暑さも全て変わらない。君はそれを退屈と言うし、不変的で望ましいとも言う。
このまま、生きていていいのか。時々、ふとそう考える度に、不安になる。何も成していない自分に、自分は価値を感じられているのか。
遠くの街に、気の向くままに訪れるのは、案外簡単なのかもしれない。
同時に、見知ったあの街を思い出し少し寂しくなるのも、当然の感情なのだろう。

2/28/2024, 12:19:06 PM