平穏な日常
穏やかな午後。あなたのことを考えながら微睡む。
漂う意識の中であなたに出会った。
しなやかに伸びた黒髪に誘われた。
現実ではないとわかっていてもあなたに惹かれてしまった。
忘れようと努めても忘れられなかった思い出。
底が見えないほどの青さの海。
あなたのはしゃぐ姿が映えて眩しかった。
水平線へと沈む夕焼けに照らされたあなたの赤く火照った横顔。
時の流れに抗うようにあの日へ還りたい。
喧嘩もしたし、仲直りもした。
お出かけもしたし、家でゴロゴロもした。
あの頃に戻れれば、今みたいにあなたを失わずにいられたのだろうか。
「運命」なんてあなたは笑っていたけど、そんなものに従いたくなかったでしょう?
僕の前から消えても僕の中からは消え去ってほしくない。
夢で会えればいい。無意識な時に逢えるだけでいい。
もう一度だけ二人であの頃を過ごそうよ。
波乱万丈とは程遠い平穏な日常を。
3/11/2026, 12:00:17 PM