てふてふ蝶々

Open App

春に引っ越してきたばかりの我が家。
今回はマンションの一階の部屋。
転勤族と言われる家で育ってきたから春の別れも出会いも慣れてる。
夏休み頃には仲良くなる友達もできる。
とは言え、毎日会う程でもないからわりと家にいる。
夕立が来そうだなぁと部屋でゴロゴロしていると、なんだか視線を感じて周りを見回すと、窓の外からこちらをじっと見つめる猫。
誰だお前って感じで見てくる辺り、前からこの部屋のベランダによく来ていたんだろう。
雨宿りに来たっぽい猫からの他所者を警戒する視線を感じつつ、またゴロリと寝転ぶ。
猫も、雨に濡れたくないのか先住者としての意地なのか、ベランダにゴロリと寝転がる。
しばらくして、雨がザーザー降り出した。
猫は前足で上手に顔を擦っている。
まぁ、あれだ。私は今日は一日中出かけないつもりでいたけど、今は雨を理由に出かけないわけで…
ゴロゴロし過ぎて寝入ってしまった私が目を覚ますと、雨は上がり、猫は居なくなっていた。
次の日の午後も、昨日と同じく夕立前に、あの猫がきた。しかも、これまた昨日と同じく、誰だお前って視線。
猫に何か献上したいところだけど、『野良猫に餌を与えないでください』って、エントランスに貼られている注意書きがあるから、ダメなんだろう。
猫からしたら、自分の縄張りに来た餌もくれない突然の来訪者な私に不信感しかないだろう。

8/29/2023, 5:42:34 AM