バシャバシャと弾けるような水の音を聞き流して
プールの横を足早に通り抜けようとした時
ーーぱしゃん
背中に水がかかった
「ちょっ!もう、濡れただろ」
「ごめーん。だって無視して行こうとするから」
水着姿の彼女の、日に焼けた肌が眩しかった
片や俺は一年中真っ白い肌で
彼女の隣に並ぶとオセロのようだ
「今日、部活あるの?」
「うん。大会近いから」
「じゃあ一緒に帰ろ」
「わかった。じゃあとで」
俺はラケットケースを持ち直して
卓球部の部室へと向かった
***夏***
6/28/2024, 10:26:03 AM