遠くの空へ
「元気にお過ごしでしょうか 私は今から旅立ちます。私はお国のために戦えて誇りに思います。どうか私を見守っていて下さい。」
空を高く舞う大きな大きな飛行物体から光を放つものが投下された。投下された後、その光が街全体に広がり街は原型を留めなかった。
井戸から水をくんで、残り少ない野菜とお米で皆が食べるご飯を作る。少ない少ない、ご飯でももうすぐ飛び立って行く人達はみな、美味しい、美味しい と言って満足そうに食べる。私はそれが不満で仕方がない。
これからこの人達は私たちの為に飛び立つ。でも命を削ってまで戦いに行く方々に少ない食料しか出せないのが私の人生で一番の後悔です。
彼らが飛び立つ少し前、飛行物体から大量の光が空から落ちてきた。あたりは光で大きく燃え、数少ない食料も全て燃え尽きてしまった。あたり数カ所が原型を留めていなく、草も焼けてなくなっていた。
その数日後彼は飛び立って行った。
飛び立つ兵士の家族の元にはもう戻って来ない彼からの手紙が届けられていた。まだ幼い彼が一所懸命書いた字は彼の成長が見られた。
よく考えればわかる事だ。大きな魚に小さな魚が近ずいて食われてしまうようなもんだ。勝てるわけがない。
でも彼らは′′お国のために′′命をかけて飛び立つ
戦争はあってはならない。家族、友人、恋人の為にも戦争は起こってはならないのだ。戦争があったことを、大勢の人が亡くなったことがあったことを語り継がなければならない。絶対に戦争を起こさない為に。
8/16/2025, 5:02:38 PM