小絲さなこ

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「休みが合わない!」


年末年始にバイトのシフトを入れまくったことを少し後悔。
まさかクリスマスに彼女ができるとは思わなかった。

「うーん……大晦日が遅番、元日が早出かー」

元日は朝早いので、二年参りは出来そうもない。
バイト後なら会えるだろうか。

彼女に連絡すると、元日昼からバイトがあるとのこと。それなら大晦日はどうかと訊くと、昼過ぎまでバイトで、そのあと母親の手伝いがあると断られた。

じゃあいつなら大丈夫なのかと、俺の休みと彼女の休みを教え合うと、見事に休みが被っていない。

付き合い始めたばかりなのに、これってどうなんだろう。


『初詣、学校始まってからでも、行けるときに行けば良いんじゃない?』


まったく焦る様子がない彼女のメッセージ。

彼女のなかで、俺の優先順位は低いのかもしれない。
そう思っていたのだが──


『来年、休み合わせようよ』


予想以上に彼女が俺との未来を見ていることに頬が痒くなった。



────冬休み

12/29/2024, 7:54:52 AM