漆黒と群青が混ざる朝。
「おはよう」という名の、この時間に添えられる大きな花。
太陽が世界に燈る昼。
昨日食べたお菓子や好きな曲の話、淡い恋、思い出の話。色んな色の、他愛もない言葉の花たちが、この時間を照らす。
火照った時を冷ます夕暮れ。
期待と不安の入り混じった「明日は何をしようか」という、不安定な色の花。
全てを星の影で覆う夜。
「おやすみ」という名の、この1日の最後を飾るふんわりとした花。
毎日、毎日違う花束がみんなの人生を飾ってゆく。
暖かい色。冷たい色。真っ白。真っ黒。
冷たい言葉も、お守りのような言葉も。
私たちは、そんな花束たちに触れては思い出し、そしていずれは忘れる。
心の奥底にしまった花たちを、また思い出せたら。
そう思って今日も眠りにつく。
おやすみなさい。
2/9/2024, 8:20:55 PM