くじら

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彼女は透明だった。
自らの色を消し去り
決して目立ち過ぎぬように自分を押し潰し、常に平凡を求める。

「目立ってはダメだよ、嫉妬や侮蔑のターゲットになる」
「会話も服装も習慣も好みさえも、一人ぼっちが怖いなら無色じゃなきゃいけないよ」

ワタシの中の魔女が忌々しく笑う

私は、無色でいることに必死だった

ある日、突然、私の中の魔女が死んだ。

やがて私は一人ぼっちになった。

それで良いの。

色を抑えられない私は、罪だったとしても

その方がかっこいいと思ってしまったから

(1人ぼっちになったのは、自己顕示欲と承認欲求を優先し、思いやりや気遣いを欠いたからではない事を、誤解されぬよう)






「無色の世界」

4/18/2024, 8:46:19 PM