アクリル

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あの夢のつづきを


水面は誘惑、柵など飾り物。
生ぬるい風は春のようで、木々も船もない。水しかない。
両足の鉛がアクセサリーになり得る世界の風を読んでいる。

気がついたんだ。
このまま息などできない、人の群れの中で窒息する。
競争の真似事ができるほど私は器用じゃない。

人を動かすのは恐怖だ。柵に背を向けた。 

何かが起こる、予感だけが脳天でふよふよと浮かんでいる。
美しいものを見て作って、柔らかい会話をして、空がよく見える場所で暮らしたい。
自他の自由を尊重していたい。

目を開ければそこは六畳の住処で、昨日と同じ位置に陽が溶け出していた。
寝床で理想を見るなんて、何という幸福だろう
この深層心理はどこへ行くのだろう

その行き先が目に見えて、手で触れられる世界ならば
叶うその日に備えて、昼過ぎに起きた自分を許そうかな。

1/13/2025, 1:46:03 PM