終点#72 “十代の終点・一九歳” 気づけばもうこんなに生きたのかと今更ながら振り返ってみるけど何もなくてさ。大人になる実感なんて湧かないままで、ずっとあの頃の帰りの会で居残りをさせられている気分でさ。あの頃のあいつは何をしているんだろうかと日の落ちた空へ声を届けてみる。十九歳の片道切符を握りしめてさ。二十歳になった自分に託そう十代最後の最後まで。
8/10/2024, 12:23:00 PM