大きく息を吸い込むと、少し冷たい空気が鼻を抜ける。
金木犀の香り、昨晩の大雨で少し湿った空気は秋晴れの清々しさには勝てなかった。
休日の早起きも悪くない、そう思わせてくれる。
スッキリと起きた体に感謝して洗面所へ向かう。
「ふぁ〜ねむ」
まだ重たい瞼を冷たい水で引き締め、つけ過ぎた歯磨き粉で口の中が泡だらけになってしまった。
あまりにも滑稽な姿に笑いが出るが、一人暮らしならではの秘密の姿だ。
「パジャマでいいや」
そういえば昨日買っておいたパン食べよ。
あ、今日コラボの日か‥やば
そう言ってお気に入りのゲームを起動する。
のんびり好きなことをする、こんな平和な日々は空を駆け巡る閃光によってあっけなく終わりを告げた。
[終焉の日、秋晴れ]
10/19/2024, 12:34:16 AM