暖色と寒色、交互に照らされた夜道を踏み荒らしたくないので迂回した。
美しさとは想像を超える。
想像を超えるものは、やはり想像を超えて遥かに恐ろしいので、人は近づかないほうが良い。
それでも質感が気になって、手にすくってみる。
想像では柔らかな冷たさがあって、すっと溶けた。
実際には激痛に痺れがあって、じんわり熱を帯びたまま。
これが雪。
これが美しさの本性か。さらさらと溶けては消えず、べたりとした触感が残る。
それでも懲りずに、
逆さ箒の枝の幹。
座れない長椅子。
結べない星座。手を伸ばしてはいけないものの正体を確かめる。
明日は快晴。
細氷の眠りが夜道に敷き詰められている。
【スノー】
12/12/2025, 1:31:19 PM