きらの。

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ある日、絆が人と人とを繋ぐリボンとして見えるようになった。黄色く細いリボンは今日も私と彼を繋いでいる。
彼とは家が近く、小さい時からずっと仲がよい。
だが私はこのリボンが目障りで仕方がない。
「ごめん。俺お前のこと親友としか思えない。」
ずっと片思いしていた彼に思いを伝えたのにあっさりと振られた。その時もリボンは光にあたりキラキラと輝いていた。
「こんなリボン、、、!」
私は思いっきりリボンを握り、ハサミを手に取る。
ハサミでリボンを挟む。
(もうこのリボンしか私と彼を繋ぐものは無い。)
頭の中にそんな言葉が浮かび、ハサミを置く。
「親友にならなければよかった。」
うめき声をあげて涙を流しながらそう呟いた。

3/7/2024, 6:37:06 AM