恋は叶わないからこそ美しい。そんなものは、第三者視点の驕りだ。誰もが、当事者になれば、叶わない恋など味わいたくもないだろうに。
それと同じで、届かぬ想いなど、ないほうがいい。好いている人には、どんなことだって伝えたいに決まっている。
だが、それは僕が本気で人を想ったことがないゆえの、驕りだった。
あの人に知られたくない想いがある。
あの人には、僕の綺麗なところだけ見せていたい。
想、なんて綺麗な漢字には似つかわしくないものを抱えている。
たとえば、君への恋が叶わぬならば、死んだ方がましだとか。そんなことを君の耳に入れたって、君を怖がらせるだけだ。
君と、どんなことだってしてみたいとか。手を繋ぎたいだとかいう、可愛いもんじゃない。もっと、もっと。僕という人間がどんなに欲深いか、たぶん君はまだ知らない。
こんな想いは、君は一生、知らなくていい。僕からも、当たり前だけど、僕以外からも。
4/15/2026, 4:47:37 PM