人生を一日で例えたら、今は何時頃だろうか。ソファに寝転がったまま、彼はふとそんなことを尋ねた。二人していい歳だ。寿命から考えればおおよそ折り返し地点か、そこも既に過ぎてしまったか。仮に朝を一日の始まりとすれば、そろそろ夜になるくらいかもしれない。そう答えたら「長いな、夜」とボソリと呟いた。それは、そうだ。今は電気があるから余計にね、と例え話をしながら彼の元へと歩み寄る。残り短くて長い夜を、こうして一緒に過ごしてくれるか確かめるために。
(題:これからも、ずっと)
4/9/2024, 1:15:45 AM