子どもの頃、僕は特撮に憧れていた。
不思議な力を手に入れて、人格も行動も周りの人間に称賛されるヒーロー。
そんな大人に僕はなりたかった。
けれども年を越えるにつれてそんなヒーローなんていないことがハッキリと分かっていった。
助けが欲しい時、助けてあげたい時に都合の良いヒーローが現れるなんてバカな話だ。
それは大人になって世間を多く経験して嫌になるほど理解させられた。
だけど、誰かの「助けてくれてありがとう。」を聞くと自分があの日のヒーローになれた気がする。
そんな現実に無いものを、僕はいつまでも妄想している。
<いつまでも捨てられない物。>
8/18/2024, 7:15:05 AM