銀時計

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『楽園』19/199
真っ白なキャンバスに筆を走らせると、
私はいつも、少しの後悔を覚える。
ああ、なぜ私はこれを汚したのだろう、と。
勿論、描き進めていけば次第に色は調和し作品も浮かび上がって来るわけだが。
私がはじめに新品の画布を目にしたとき、確信する。
確かにそこに、楽園は存在するのだ。
木の枠で留められた白い窓から、君にも見えるだろう。

4/30/2024, 10:54:47 AM