『無色の世界』
気が付いたら桜が散っていた。
どうでもいいことだと認識したせいだろうか。
人混みの中は「もう春終わっちゃうの?」
なんて聞こえてきた。
花粉症だとか花見の酔っぱらいとか
いなくなっていいじゃないか。
こっちはもうとっくに春が終わったんだ。
あんたと歩いた道ももう何も感じない。
ただただ幸せだった日々がチラついてイライラする。
あんたが隣にいなくなったと同時に世界に色が抜けた気分だ。
もうこの色は塗り直せない。
散った桜が来年咲いても同じ花びらじゃないのと一緒だ。
語り部シルヴァ
4/18/2026, 12:09:24 PM