望月

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《枯葉》&《同情》


 かつて、枯葉、と呼ばれた探偵がいた。

           *

 街の外れにある、殆ど廃屋と言っていいだろう和風な屋敷の前に月彦はいた。
「ここであってるのか……?」
 噂に聞いた住所はここだが、まるで人の気配がしない。
 恐る恐る戸を叩こうと手を伸ばしたとき、肩を叩かれた。
 月彦は弾かれたように振り返る。
「やぁ、僕になにか用ですかい」
 そこには、乾いた瞳でこちらを見つめる男がいた。
 着物を着崩し無造作に伸ばされた髪には潤いがない。だが、不自然に不潔さは感じられない男だった。
 口振りからするに、この屋敷の主だろうか。
「貴方が『枯葉』さんですか?」
「渾名にさん付けたァ可笑しなことをするもんで」
 そう言って男は——枯葉は笑って答えた。

 取り敢えず中で茶でも飲みながら、と月彦が案内されたのは屋敷の応接間だった。
 外見に反し中は綺麗で、庭の荒れようには目を覆うほどだったことが寧ろ異質だ。
 彼の他には誰もいないのか、枯葉は月彦に座って待つように言うと部屋を出て、茶を片手に戻って来た。
「で、なにか用かな」
「いきなり押しかけてすみません。枯葉さんのお力を貸して頂けませんか」
「もうさん付けでいいけどねェ、まずは名乗るのが通りってもんだろう、月彦君や」
「……!! どうして、私の名前を」
 当然、枯葉とは初対面の筈である。
「なァに細かいことは置いておいて、本題に入ろうじゃないか」
「あ、ええっと、はい。……枯葉さんにお願いがありまして、」
「君の主たる、西園寺優華についてだね。どんな依頼か話してご覧?」
 どこまでもわかっているのだろうか、枯葉という男は。
 驚愕に目を見開く月彦に、彼は簡単な種明かしをする。
「西園寺家の所有する呉服屋の服なんざ、あの家の使用人でもなけりゃおいそれと着れんよ。護衛もないし、所作から見ても立場のある人って訳でもなさそうだからなァ」
 ならば何故名前までわかったのか、と聞きたい気持ちもあるが、それどころではない。
「実は、十日後のお嬢様の誕生日にパーティが開かれるのですが、そこでお嬢様の命を狙われると……今朝手紙が来たんです」
「わざわざ犯行予告を送ったのか、悠長なことだね。抵抗してほしいのか、或いは」
 ふぅーむ、と口に手を当てて考え込む枯葉に、月彦は続ける。
「誰が送ったのかはわからず、手紙の文字も活版印刷されたものでしたから……。そこで、犯人を見つけ付け出してくれませんか」
「報酬を弾んでくれるのなら……と言いたいところだが、特別に通常料金で受けますよ」
「本当ですか!! ありがとうございます!」
 月彦は漸く不安な表情を和らげて、立ち上がってお辞儀をした。
 使用人という職業柄からか、全くもって綺麗なものである。
「ほら顔上げて、今から西園寺邸に案内してもらえますかねェ」
「も、もちろんです!」
 慌てて顔を上げた月彦は、枯葉を連れて西園寺邸へ戻った。

 西園寺邸、使用人部屋にて。
「言われた通り使用人を集めましたが……なにをするんですか?」
「まァ見てなさいな、月彦君、焦らずに」
 使用人達も月彦が知らないことは知らないのだ、不思議そうな顔をしている。
「お集まり頂いたのは他でもない、優華お嬢様についてですよ」
 枯葉のそれを聞いても、反応は薄かった。
 つまり、使用人達には犯行予告は知らされていないのだろう。
 今更だが秘された事実の発覚に焦ったのか月彦に腕を引かれ、枯葉は面倒そうに払う。
「優華お嬢様の——お話を聞かせて貰えますかねェ? 例えば、最近あった可愛らしい話とか、自慢出来るところとか」
 月彦の予想していた言葉とは違ったようで、横で安堵の息を吐く。
 そんな彼を置いて枯葉は使用人達の話に耳を傾けた。
 意気揚々と主の素晴らしさについて語り始めたのは、ご婦人達だ。
「お嬢様は大変可愛らしいお方ですよ、ええ」
「この間も、お酒を一口飲まれただけでお顔が真っ赤になって……」
「庭に綺麗に薔薇が咲いていたからと、そこで昼食を取られたりしていましたし」
「新しいお洋服を旦那様が贈られた時は、それを来て外出されて!」
「あたくし達使用人にも良くして下さいますからね」
 最早、言い出したら止まらない。
 枯葉の「ヘェ」「ほォ」「はァ」という適当な相打ちも、聞こえていないのだろうか。
 結局代わる代わる話を聞いて、昼過ぎから日が暮れるまで聞き尽くす羽目になった。
 枯葉に付き合って聞き続けた月彦の真面目さには、尊敬まである。
「……すみません、話長くって」
「いや、十分。一回で済んだのは僥倖だからなァ。お疲れ様、月彦君」
「本当にすみません、お疲れ様です」
 このままではどこまでも謝り続ける気がした枯葉は、早々に西園寺邸を後にした。

           *

 三日空いて、また枯葉は西園寺邸を訪れた。
 月彦の案内で邸内を進むと、声を掛けられる。
 話を聞きに来たのかとご婦人達に囲まれたが、今日はそれが理由ではなかった。
「お嬢様の誕生日が近いと聞いて。当日にお邪魔する資格はありませんがねェ、知ってしまったもんはなにか贈り物をと思いまして」
 婚約者候補の五家の者のみが集められるパーティというから、枯葉はそこにいることが出来ない。
 手にした花束は、優華の好みに合わせたのか薔薇が主役の花束だった。
「まぁ、そうだったのですね!」
「お嬢様もきっと、喜ばれることでしょう」
 嬉しそうに語る月彦に連れられて、枯葉は優華の部屋の前まで来た。
 護衛対象の本人に一度合わせてほしい、そう頼んだのである。
「お嬢様、客人をお連れしました」
「ええ、いいわよ。入って頂戴」
 先に打診していたのが良かったのか、すんなりと通してくれた。
 枯葉が一言断って入ると、中は白を基調とした空間だった。
 矢張り薔薇が好きなのだろう、所々に赤が彩っている。壁紙やカーテンには、白で薔薇の模様が描かれていてお洒落なものだ。
 部屋の奥には大きな天蓋付きのベッドが置かれており、その裕福さが伺える。
 中央に置かれたテーブルの右側にあるソファに彼女はいた。
「お初にお目に掛かります、西園寺優華様」
「……初めまして。どうぞ掛けて下さい」
 勧められるまま枯葉は優華の対面に座り、月彦の淹れてくれた紅茶を飲んだ。
「月彦君って紅茶淹れるの慣れてるね」
「……ええまぁ、それが役割ですから」
「そうかい、不思議なもんだねェ」
 その言葉が不思議なのだろう、月彦は首を傾げる。
「普通紅茶は客人に出すときもそうだが、主に注ぐ回数の方が多いだろう? 見たところご婦人方が得意そうでねェ、月彦君がお嬢様に紅茶を淹れてるのが不思議で」
「……お嬢様が、練習として私に紅茶を淹れさせて下さるんです。あの人達は……今更練習するまでもなく、慣れてますから」
 主人の目を気にしながらそう答えた月彦は、はは、と少し笑った。
 そこで漸く枯葉は優華の方を向く。
「さて、お嬢様。贈り物として薔薇の花束を持って来たのですが、お気に召されますかな」
「……薔薇は好きです。ありがたく飾らせてもらいますわ。けれど、わたしを無視して先に月彦と話すというのは如何なものでしょうね」
「そりゃ失敬。……お嬢様とお呼びしても?」
「好きに呼んでもらって構いませんわ」
 本気で怒っている訳ではないらしく、寧ろ枯葉のその反応を楽しんでいるようだ。
「ではそんなお嬢様に伺いたいことがありまして、パーティについてなんですが」
「丁度一週間後に開かれる、わたしの誕生日パーティですね。犯行予告については知っています。わたしを殺してお父様の代で西園寺を潰すつもりでしょうね」
 西園寺は、血筋を重んじる。
 それだけの歴史があったのだ、今更養子をとって当主の座に据えることはないだろう。
「ええ、同じ見立てですんで間違いないかと。護衛は付けられるんです?」
「はい。けれど客人を招いている以上、主役であるわたしが不安を見せるつもりはないです。護衛はお父様が選ぶと聞いているから、心配いらないでしょうし」
「一人ですか?」
「そうです。多くては不安を煽るだけですから」
「そりゃァ確かにそうですねェ」
 何が楽しいのか、枯葉はそう笑うと席を立った。
「もう行かれるのですか?」
 思わず、といった風に月彦が呼び止めるが、枯葉はそのまま優華の部屋を出ていく。
「これで十分です、お嬢様。ご協力感謝致します」
 最後にお辞儀をすると、枯葉は去ってしまった。
 月彦は唖然とするが、彼らしいのかも知れない。
「あの人、あれでも頼れるんですよ! ……多分」
「月彦、それは頼れる人とは呼べないわ」
 残された主従には、不信感しか抱けなかった。

           *

 そしてあれやこれやと準備をする内に、その日はやって来た。

 緊張する月彦を嘲笑うかのように、パーティは滞りなく進んでいく。
 給仕をしながら月彦は展開される様を見ていた。
 優華の父であり現当主たる、源蔵の挨拶から始まり各方への挨拶。
 定型文と化したそれらが終わって漸く、主役の登場である。
 スーツ姿の護衛を一人連れて、優華が現れたのだ。
「……美しい」
 誰がそう言ったのか、わざわざ辿る必要もない。皆同じ感想を抱いていたからだ。
 身に纏うは真紅のドレスで、所々にあしらわれたフリルが大人びたそれに幼さを残す。結い上げられた艶のある黒髪を彩るのは、庭で育てられた薔薇の生花だ。
 立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花。
 全身に薔薇を纏った彼女に贈る言葉として相応しいかはわからないが、月彦はその言葉以上に今の優華を示す言葉など知らなかった。
 一瞬にして場の空気を自分のものにした優華は、護衛の手からグラスを受け取る。
「お集まり頂きました皆様、本日はどうぞよろしくお願い致しますわ」
 受け取ったグラスを一口含んで、嚥下した途端——優華は倒れた。
 護衛がそれを危なげなく支える。ご丁寧に、グラスまでもワインを一滴も零すことなく、だ。
「なっ……お嬢様!?」
 慌てて彼女に駆け寄ろうとした月彦を制するように、護衛の声が響く。
「皆さん絶対に動きませんように!!」
 この状況で何を言っているのか、と月彦が表情を曇らせると、
「これから愉しい時間の始まりなんでねェ、邪魔してくれるなよ、月彦君」
 その言葉遣いにを、知っていた。
「枯葉さんだったんですか!? どうして護衛に、というかどうやって!!」
 どう見ても今の彼は、別人にしか見えない。
 濡れ羽色の髪を短く切って、着物からスーツに変えただけではこれほどまでの変化はない。
 先程声を出したとて気が付かなかったのだ、声も仕草も、まるで違っていた。
「探偵が変装の一つも出来ないようじゃァ、半人前も半人前よ」
 カラカラと笑う枯葉に、月彦は詰め寄る。
「どういうつもりですか、枯葉さん!! これでは、貴方に頼んだ意味がない!」
「まァ、そう怒らずに」
 月彦を適当に宥めたかと思うと、枯葉は大広間内に目を走らせた。
「皆さんこの場で少々お待ちを。お嬢様を寝かしてくるんでねェ。あぁ、生きてますからご心配なく」
 未だ何一つ飲み込めていない彼らを前にして、護衛の男は——枯葉はそう言った。


 いつもの容姿に戻った枯葉は、大広間で待つ彼らの元へ戻って来た。
 そのまま壁側に置かれた椅子に座る。
「枯葉さん、どうしてお嬢様が倒れてしまったのか説明して下さい!」
 混乱の中、月彦がそう切り出すと枯葉は笑った。
 手首に巻いていたらしい紅い紐を解き、無造作に髪を束ねる。
 乾いた瞳に、光が映り、輝く。
「——さァさァ、皆様お揃いで。今日の幕引きと行きましょうや」

           *

「この事件の始まりは、これより二ヶ月前のこと。旦那様が娘さんの誕生日に、婚約者を決めると宣言したことですよ」
 会場は静まり返り、使用人を含め二十人程度の呼吸が唯一の音だ。
 そこを枯葉の声が響く。
「そっから皆さん僕のところに来ましてねェ、やれ口説き落とすにはどうすればいいか、取り入るにはどうすればいいかと、色々相談やら依頼やらされました」
「……それは、別に悪いことではないだろう!?」
「好みを調べてくれと言っただけだ!」
「ええ、そうですよ。三家はね」
 初めの三人は過激ではなかったと、彼は言う。
「一際おっかないのは岡崎さんと倉下さんでさァ、お二人さんともお嬢様を殺しちまって外から喰っちまう依頼をしてきましたんで」
「なんだと!?」
 言葉の示すまま両家を見ると、顔が蒼醒めている。
「だから岡崎さんにゃァ、毒の入った瓶を渡しまして。倉下さんにゃァ、お嬢様の護衛を僕に替えてもらったんですわ」
「で、デタラメを言うな!!」
「そうだ、証拠もないのに我々を犯人と言うなど!」
 不敬だなんだと叫ぶ彼らに、枯葉は、
「いんやばっちり、わざわざ書面にした甲斐が有るってもんで。皆さんの分持って来てますよ」
 ほら、と見せた五枚の紙には、依頼内容と署名がされていた。
「それだけじゃない、あんたらから金を貰って西園寺に手紙を届けたって奴も見付けました。今頃ご婦人方の話し相手にでもなってるでしょうねェ」
 二日前に探し出し、使用人だと説明してご婦人達の前に置いて来たのだ。若い女だったから、恐らく良い話し相手だろう。
「という訳で先に、岡崎さんと倉下さんを捕らえることをお勧めしますよ旦那ァ」
 枯葉の言葉に従って、当主の命により西園寺の私兵が彼らを捕らえる。
「あー、連れて行くのはお待ちを。こっからも面白いんでさァ」
 枯葉は、ふと、彼らに背を向けたかと思うと扉を見据えた。
「そこにいるんでしょう、お嬢様」
「……よくわかったわね。『枯葉さん』?」
 枯葉以外が驚く中、優華は扉を開けて部屋へ入り父親の隣に立つ。
「渾名にさん付けたァ、三人目ともなると諦めが着くもんだ。そう警戒しなさんな、お嬢様。なにもしませんよ、今の僕は」
 それで警戒心の解ける人はいるのか、優華は枯葉に懐疑的な視線を向けた。
「何も聞かされないで、驚いたことでしょうなァ。僕が安全を保障してたんでご心配なく」
「私に何を飲ませたんですか!」
「そうだ、今毒の入った瓶を渡したって……」
 まさかの月彦の表情まで懐疑的である。
 余程信頼がないのか、と枯葉は呆れる。
「毒とは言っても、強めの酒を渡したんです。酒も多けりゃ毒なんで、嘘は言っちゃいねェ。まぁ、お嬢様はどうも一口で酔っちまいましたがね」
 話を聞いて酒に弱いのは知っていたが、あそこまでとは枯葉も思わなかった。
「とまァこんなものが真相です。これ以上新事実ってのはないんで客人も帰られて結構ですよ」
「……依頼内容をばらさないと言っただろう! こよ裏切り者め!」
「最初から犯人も犯行も知ってやしたがねェ、探偵として個人情報を明かすのは頂けない。だから口でばらしはしなかったんでさァ」
 探偵としての信念はあると、彼は言う。
「ただ偶然、最短時間で答えに辿り着いただけで。こりゃあ僕の所為でない」
 一人納得したようにそう言うと、枯葉は護衛に連れて行かれる彼らを見送った。
 金に目が眩んだ結果だ、自業自得である。
 それでも、少し。
 月彦は、彼らに同情してしまう部分もあった。
「……殺すなんて考えずに、お嬢様を愛せば、愛されれば良かったのに」
「そりゃァ無理だろうな、お坊ちゃんには」
 独り言を聞かれていたことを恥じる月彦だが、枯葉の言葉に疑問を持つ。
「利用価値の重みが今まで人を判断する基準だったんだ、仕方ないさ。それにあのお嬢様は風変わりときた、落とすのも容易じゃねェ」
 それに先んじて枯葉は言う。
「そうやって月彦君が同情できるのは、なにかを持っていない状況を知ってるからさ。失ったことではなく、得る前のことを」
 価値観の違いだと、枯葉は笑う。
「ただ、どんな相手であっても、『思う』ことは大切だからなァ……その心掛けは嫌いじゃない」
 そうか、と月彦は思う。
「思うことは、悪いとこではない、か……」

           *

「色々と思うところはありましたが、お嬢様を助けて下さってありがとうございました!」
「私からも、不本意ですが礼を言います。ありがとうございました」
 正直で、お辞儀の綺麗な主従に枯葉は笑みを零す。
「そうだ、月彦君や。もう依頼料は貰っといたよ」
「え? まだなにも」
「わたしの方から渡しておきました。主に黙って個人的に探偵を雇おうとするからよ、月彦」
「え、いや、あれは旦那様の計らいでっ」
「お父様はそんなに演技派ではないの。お母様の方が上手よ。だから枯葉さんの登場をすんなり受け入れられていなかったでしょう」
「あっ……」
「漸く気付いたのね? いいこと、わたしのことを考えてくれたのは嬉しかったわ。でも、貴方のお金がなくなるでしょ!」
「そんなことない……筈ですよ、多分、きっと」
「だからその言葉のどこを信じろって言うのよ!」
 どこまでも鈍感な、彼らの掛け合いはまだまだ続きそうだ。
 邪魔者は退散するか、と枯葉が背を向けると、
「あっ、枯葉さん! 聞きたいことが!」
「なんだい、月彦君や。これで最後だよ?」
 振り返って聞く。
「あの、どうして渾名が、枯葉、なんですか?」
 今聞くのか、と枯葉は思ったが、最後なのだから答えてやろうと思う。
「枯葉ってのは、木にぶら下がってりゃ邪魔になる。地面に落ちても邪魔になる」
 月彦らに背を向けた。
「けど、踏んだ音が気に入る奴もいる。柔らかい地面に助かる奴もいる」
 一歩歩き出した。
「ある奴にとっては邪魔者で、ある奴にとっては必要なのさ。それが僕の渾名の意味よ」
 彼はそのまま歩みを止めず去った。

            *

 かつて、枯葉、と呼ばれた探偵がいた。

2/21/2024, 9:59:18 AM