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令和7年4月25日 

お題 「こっちに恋」「愛にきて」

 「愛にきて、アライチュー」
 
 「なんだバカヤロー」
 「お前が、こっちに恋」

 二人は仲良し
 
 ダジャレか? 

解った人 同世代ですね✨️


「まだ見ぬ、波濤」  碧海 曽良

「それは、なごり雪やなくて木綿のハンカチーフのアンサー・ソングかいな?」

受話器の向こうで桐子が笑っていた。

之子は、東京に着くと直ぐ海内と別れそのままアパートへ戻り、明日からの仕事に備えた、夜半案の定おこまからの電話に起こされ気を回してくれたらしい、おこまを適当に有り難くあしらい、仕事を口実に受話器を置いたのが午前零時だった。

翌日から仕事に戻り、バタバタと1週間は過ぎ、8月も終わろうとする頃、桐子と電話で話した。やっぱりこういう話は桐子との方がシックリ来る、別に好き嫌いを論う訳ではなく、友人にもそれぞれ、立ち位置が存在するということだ、何時も全て一緒と、いう訳にはならないのである、それが長く続く友情の秘訣だ。

桐子は言った。

「口紅もつけないって去った男に、やっぱり口紅もつけない君が好きやでとか言われてもなぁ」

「うーん、なんかな、あたしが見てたのは自分が作った初恋よ、なんか妙なんやけどな、あんた、あたしの海内を壊さんといてって思ったかなぁ、でもな、変わてないんやで海内、変わったのは、あたしのほうかも知れん」

「そうさなぁ、海内がお気楽な大学生やってた頃、うちら社会人やし、違ごてくるさ、そらぁ」「そんで、会ってんのそれから」

「ううん、今度会う、来週」

「クリスマス迄は一緒におりやって、おこまなら言うやつ?」

「たぶんな笑」

そんな話を夜遅くまでした。

虫の声も、稲を乾かす乾燥機の音も、その匂いも届かない東京の初秋の夜空だった。

そういえば、あいつは、東京には帰るなんだよな・・・

東京の月を見上げて之子は呟いた。


会う約束は、8月の最終週だ、態々彼が休みを合わせてくれた、もっと嬉しい筈なのにな、大阪からの新幹線の中で色々恋の話もしたけれど、聞いたけれど、別に之子だって初恋のなごり雪を抱きしめていた訳ではない、もしかしたら抱きしめていたら、なごり雪は消えていたのかも知れないと思った。抱きしめずに、心の隅に置いていたから溶けずに綺麗な結晶になっちよったね、だったらそのまま閉まって置いた方が良いのかも知れない。別にこれから、また人間として向き合うことが怖い訳でも嫌な訳でもないけれど、、なごり雪の結晶を大事に閉まって置きたい気もする。


そんなことを思いながら、之子は二杯目の珈琲を入れた。

つづく


後書き

最近朝ドラに嵌ってXで呟くのに忙しくてこちらがお留守に、駄目だは200字程度の感想を呟くだけじゃあ長文読めなくなるし書けなくなるのも納得だわ。

ところで、構造文学者?ってなに藁藁

専門家はまさかこんなところに出ないと思うし、専門家気取りみたいな文章書かないと思うんだよな🤔 

全然理解力追いつかない時、人は自分が知ってる難しい専門用語を引っ張り出して、論点ずらすって最近観たドラマの説教で言ってたがあれか🤭 





4/25/2025, 10:17:32 AM