スナエ

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 死ぬ時まで、燃えている。この情念のようなものは、ずっと煙を吐いている。
 煙があるということは、火元があるということ。男の本質は、炎だった。決して消えない炎だった。
 燃え盛る男は、ひとりでいる。ずっと、そうだと思っていた。
 しかし、炎に包まれると知りながら、男を抱き締めてくれた者がいる。
 だから、死ぬ時まで、おまえの隣で燃えている。

9/14/2023, 10:06:36 AM