ルール
「ルールとレールって、似てると思わない?」
「…それは、なに、文字列がってこと?」
甘いコーラの匂いを漂わせながら、話していた。
特段用があったわけではないけれど、学校帰り制服のまま、コンビニに立ち寄っていた。
私は買い食いなんかをよくするが、今日一緒に居る相手はとても珍しかった。校内でも有名な、朗らかな優等生のクラスメイト。たまたまコンビニで会ったから話していた。一応、買い食いは校則違反なのだ。彼女が居るのは予想外で、少し話してみたくなったというのが本音。
程よく雲が太陽を遮り、暑さよりも心地よさを感じるような初夏の日だった。
暦で言えばまだまだ春真只中だけれど、数日前から夏日なる気温になっているらしい。未だ視界には桜の花弁が映るというのに。
お尻に冷たい鉄の感覚を抱き、冷たいアイスを口に含みながら、私は話し相手の言葉を待つ。
「いやね。もちろんそれもあるけどさ、どちらかというと言葉の意味?私自身の考え方の話かなぁ。」
「前者ならまだしも、後者なら私は口を挟まないからね…?」
「あはは、そりゃそうだ。それでいいからさぁ、話聞いてくんない?」
「えぇ…今日この後予定あるから難しいんだけど。また今度でいい?」
彼女は少し苦い顔をしながら了承した。
あまりよく覚えていないが、ぽつりと、次があるかはわからないけどね、と呟いていたような気もする。
次の日、彼女は教室に居なかった。今まで遅刻なんてしたことのない彼女が、連絡も無しに消息を絶った。
保護者に聞いても知らないという。
そして風の噂ではあるが、聞くところによると、彼女の両親は殺人や虐待の罪で逮捕されたという。
4/24/2026, 12:59:41 PM