毎日毎日。頑張って、動き回って、無い頭をフル回転で使って、世の中の役に立ってるって思って頑張ってた。
そう思い込んでるだけだった。
結果的には私のせいで今回のプロジェクトは白紙になってしまった。物事の顛末に理由を付けたがる上の人達は私を名指しして牽制した。それをすることで、周りの人達にも示しが付くと思ったのだろう。
アホくさ、と思った。
会社は組織。団体行動。皆が右向きゃ自分だけ左は許されない。黒い羊なんて必要ない。
そんな集まりのなかで、何を期待されて頑張ってたんだろう。此度のことで、私の心は大きく傷ついた。自尊心なんて、そんもの初めからないと思ってたけど、私も人の子だ。信頼してた人から罵声を浴びせられたり、1人で抱えるべきでないものを押し付けられればそりゃメンタルも崩壊する。嫌になる。投げ出したくなる。自分を、辞めたくなった。
ここはもう私の居場所じゃないと思った。組織の人達と同じ色に染まれなかった。ならばこれ以上ここにいたって無意味だ。だから辞表を出して自ら去った。負け犬だとか、弱虫みたいなことを言われたかもわからないけど、もう誰の言葉も耳に入ってこなかった。
小さく溜め息を吐き、ドアノブをまわした。独り暮らしを始めた時は、毎日が無駄にわくわくしていたけれど。今はもう陰っている1LDKの部屋。確かにあの頃よりは物が増えたけれど、こんなに狭かっただろうか。薄暗い、陰湿さが漂う部屋で1人膝を抱えて泣いた。悔しい悔しい悔しい。あんな奴らのために涙を流すなんて。自分が非力で無能なんだと思い知らされてるかのよう。
当然、私の肩を抱く誰かなんて存在しない。泣いていいんだよ、と甘い言葉をかけてくれる人もいない。退職も泣くのもここにいるのも、決めたのは全て自分。なのにとてつもなくやるせなかった。
気の済むまで泣けば答えは出るだろうか。分からないけど、今はどうしても涙が止まらない。
6/5/2024, 1:21:02 AM