口に手を当てて笑う癖。
人より通る声、才能の存在を体感した日。
劣等感が幕を引いては俯く瞬間。
失いたくないのに、帰らないもの。泣いても、なにも、何一つ変えられない風景。
幸せだと、感じたひとコマ。
愛しているよと、頬を撫でる手の温もり。
きみのえがお。何気なく過ぎた今日という一日。
ご飯が美味しかったとか、誰かの話に笑ったとか、思い返しては小さく笑い、振り返る場面。
続く足跡。綴る軌跡。
全てが細胞のように、新たな僕を作り明日を呼ぶ。
いつだって、ぼくは僕として。
歩いて、笑って、泣いて、怒って。
十二単のように姿を変えて。
たとえ向かい風の中でも
「いつまでも捨てられないもの」
8/17/2023, 10:21:42 AM