月凪あゆむ

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20歳

成人した私へ

 まだ、「痛い」を我慢していますか?
私は決して痛覚が鈍いというわけでもないけど。
子どもの頃から「痛い」を我慢してたよね。
 運動会で転んでも。
 家で骨折しても。
 あとは……そう。人に虐げられても。
 何があっても、「大丈夫、何でもない」って。そう言っていたよね。
 ……その割には、運動会ではよく保健室へ連行されてたっけ。確か小学校中学年くらいまで。
 我慢するのが、当たり前だった。
 でもね。
 その「強さ」は、自分を苦しくさせてるんだ。それは少しは分かってるよね。

 今の私も、まだまだ「痛い」と言えるかというと、そうでもない。
 まだ到底、人並みの「痛い」は言えてないかも。
 一応、
 「いっっ……!」
くらいには、声はでてくるよ。まあ、それくらいでしかないんだけど。

 体感してるとは思うけど、ちょっと損なタチしてるよね。
 だって凄いときには、足挫いても周りに気付かれずに
「ん? いまのなんの音?」
「え? なんだろうねえ……?」
で、終わるんだもの。
 この先、もっとオーバーなリアクションが出来る日は、くるのかな。


さて。
 こんな話にもし。
 いないほうがいいけど、もし共感してくれた方がいましたら。
 だったら難しいかもしれないけど。
 何でもかんでも、我慢すればいいものでもないよ。
 痛いときには声を上げていいし、あんまり声を殺して泣かないで。

 時には大人に訴えて、周りにすがりついていいんだよ。
 それは、子どもなら尚更。大人だったとしても、必要なことなの。
 じゃなくちゃ、私のように我慢しすぎて、その果てには。
 何が起こるか、又は何を起こすか。
 そうなるより前に、ね。

 そして、「周り」である方は。
もうちょっと、ほんの気持ちでもいい。
 そういったひとの危機や、SOSへのアンテナを張ってあげていてほしい。
 手遅れになる前に。

1/11/2024, 5:21:27 AM