微かに繊細で綺麗な歌声が聞こえてくる。
耳が痛くなるほどの高音ではないが、脆くてすぐ壊れそうな歌声だ。
俺はその声で目を覚ます、どうやら俺は、彼女の膝の上で寝ていたようだ。
歌声を奏でていた彼女は、少し申し訳なさそうにしつつ、でもふにゃっとした顔で
「あ、起きちゃったかぁ…ごめんね、寝てたのに私の歌声で起こしちゃって。」
と言った。
俺は彼女の肩にかかる髪を撫でながら少し顔を上げて
「ううん、大丈夫。歌上手いから聞いてて心地よかったよ」
と囁いたら彼女は頬と耳を紅く染めて「えへへ」と笑った。
俺はこんな顔で笑う彼女のこの可憐な歌声、彼女の奏でる音楽は彼女の美しい感情が出ていると思う。
君の奏でる音楽
8/13/2023, 7:58:22 AM