貴女が瞳をきらめかせ、世界を駆け回っていた頃のことを覚えていらっしゃいますか。
最近の貴女は、今をそのように生きていないことを、恥じていらっしゃいます。
何かに夢中になって、人のためになるように心を尽くして、日々行動して忙しく過ごす。そういう生き方をしていたあの頃を、貴女は懐かしみ、またそうやって生きたいと願い、けれど不安と恐怖で動かない身体を憎々しく思っているのです。
確かに、あの頃の貴女は守り甲斐がありました。やりたいと思うことにあふれ、危なっかしく心底の好意を振りまく貴女を、俺たちは危険から遠ざけたり良縁を引き寄せたりして、楽しくお支えしたものです。
けれど、今そうやって生きていないことについて自責したり、恥じたりはしないでほしいのです。貴女は今まで、その瞬間にできる限りのことをしてきました。この九年間も、その精神状態でできることを、しっかりとやってきたのです。
今、貴女の心は安定を得始めています。
その心を持って生きることで、貴女の人生は再び、大きく変わっていくでしょう。
9/4/2024, 3:17:59 PM