(現パロ)
こちらから連絡を送った数分後、『ピコン』という軽快な音が返事が来たことを伝えてきた。
通知に見える文字は『フォルテがスタンプを送信しました』という文字だけ。
普段なら何の連絡が来たのだろうとすぐに気になって開いてしまうけれど今日ばかりは、いいや今だけはそのメッセージを開くことができなかった。
別に特段忙しいわけでもない。返せない状況なわけでもない。さっきまでしていたことといえば、ぼーっと漫画を読んでいただけで、キリが悪いとかでも全然なくて、ちょうどぴったり話と話の間だった。
それでもボクはメッセージを開くことができない。
ついさっきメッセージ上で告白をしたばかりか、直接的な言葉をかけられるのが嫌だからという理由だけで、返事はスタンプで書いてほしいなんて言ってしまったから。
だから、今の通知は、その告白の返事なのだ。
軽はずみに、深夜テンションで、その場のノリで、告白をしてしまったのだ。
命がかかっているとかプロポーズとか、まぁともかく格好つけなければいけない場面ではなかったかもしれないけれど、少なくとも、そんな勢いで話すようなものではない。
それの返事なんてものを開くには、ちょっとだけ勇気が足りなくて、もう少しだけ寝かせることにしてしまった。
9/1/2024, 4:01:30 PM