向かい合わせ
君と 私。
違うもの 同士。
天使と 悪魔。
天と 地。
水と 空気。
太陽と 月。
それでも どこかで 共鳴する。
パルスの ような、
この先 どこまで 続く 関係か。
私は 姿を もうすぐ
消して しまいそうな、
この都会の しきたり というもの さえ
しらずに 息を していた。
そして 煙の ように 立ち込めた
淡くて 幼い 炎を 消し去る
運命を ただ 怪訝そうに
語気を 荒げて そこから 逃れる ように
狼狽えの ような 人生に
かき消された 予定の ような ものさえ 捨て去った。
それでも あなたは 私に
少しだけ 微かな 春の 日差しの ような
清らかな 笑顔を 浮かべて くれる。
私は 相変わらず 空気の ように
どこか 地上を 這いずるような
気怠さ という ような
倦怠感には 慣れている。
しかし、余生が あと 僅かか。
それでも 遠くで 光る 僥倖を 私は
どこかで 儚くも 試練の 多い
人々の 春を 待ちながら
その空を 仰ぐ 姿が
太陽が まだかと 待ち焦がれる
旅人の ような 心持ちの ように 思えてくる。
あなたは 風の ように
私の 前を 通り過ぎる。
私は 捲られて いない ページを
読み忘れた。
まだ 時間が あるかは しれないが
あと僅かの 命を 灯して
明かりの 下の 顛末を
追いながら。
君といた あの季節を 思い出す だろう。
向かい合わせに 過ごして
そして 非なる 者同士だった 二人が。
8/26/2024, 7:28:58 AM