シロツメ ナナシ

Open App

『空に向かって』


今日という日は
二度と忘れられないかもしれない…
あまりに散々だった……

朝の体調最悪…
そういう体と心のリズムだとしても
こんなにみんなでいっぺんに
襲ってこなくてもいいのに…
おかげで遅刻も確定だ……

仕事はミスだらけで、その中には
自分のせいじゃないものまで……
とにかく対応におわれた

そんな中なのに、
好きな人が突然の別れ話が
スマホの通知音と共に―――
自分の仕事が忙しすぎたせいか…
結果として見てみれば
あの人を延々と後回しにしていた…
きらわれても仕方ないけど…
なにも…、今日じゃなくても……

項垂れながら帰っていくが
前に気付けず柱にぶつかったり
フンを踏んづけてしまったり……
文字通り踏んだり蹴ったり―――

その日の夜は
全力で泣いて叫んで
酒に溺れると決めた

今日という日を
二度と忘れられないかもしれない…

「がんばれーー!!
 明日の自分ーーー!!」

私は最後に
明日に向かって全力で叫んだ

いつ寝たかは覚えてない……


 ―後日―
気持ちはわかるが程々に、と
ご近所さんに
優しく控えめに注意された―――


〜シロツメ ナナシ〜

4/3/2025, 6:07:45 AM