君の名前を呼んだ日
あの日、五月の終わりの空は何処までも青く、風も心地良い感じで、君の長い黒髪がふわり揺れていた…
ずっと前から、君の事は知っていたけれど、声を交わしたことも無くて、ただ同じ教室で、窓際に座る姿を見ているだけだった…
学年が変わり、また同じクラスになったけれど、相変わらず声を掛けられなくて…
それが、席替えが有り、偶々隣の席になり、初めて挨拶して、名前を呼んだ…緊張して少し噛んだ僕に、君は、微笑みながら、小さく頷いた…
そんな些細な初めてだったけれど、今でも、あの時の君の微笑みが鮮やかに浮かんでくる…
5/26/2025, 3:24:20 PM