ジーッと真ん丸い瞳が私を貫く。
「…やっくん何かある?」
「い、や。なんもない!」
何かあるのかと本人に声掛けしても何もないと言う。
「?…そう?」
気になりつつも自分の作業に戻るとまた視線を感じる。
私、何かしたかな?
やっくんの視線を感じながら一日を終え、帰ろうとした時その答えが分かる。
「あ、のさ。今度の土曜日、どっか行かね?」
顔を赤くさせて伝えるその姿に、誘いの意味を知る。
今日ずっと様子が違かったのはきっと伝えるタイミングを探ってたから。
「私?」
「今、目の前にお前しか居ない」
信じられず聞き返すと少しいじけて言うその姿も可愛くて
「そ、だよね。私で良ければ」
そう答えればパァッと音が聞こえてきそうな程の笑顔で喜んでいるやっくんに恋に落ちるのは不回避ではないだろうか。
-視線の先には-
7/21/2024, 4:02:15 AM