月夜
言葉のイメージって、よく考えると全く関係ないものまでついていると思った。
今日のテーマは月夜。うんうんと唸って、ついでに満月輝く空の下まで顔を出して、やっと出てきたのがこの言葉だ。
涼やかな風に当てられ、雲一つない空に輝く満月を見た。”まさに、月夜って感じ”これがその瞬間に思ったこと。次いで、”おや、おかしいぞ”と思った。だって、月夜に関係のないものも含めて、まさに、なんて言葉を使ってる。
ともすれば寒く感じてしまうような風は心地よいが、月夜という言葉には当てはまらない。夏のうっとうしい空気の中でも月夜は月夜だろう。月の光の大きさも輝きの美しさも変わりはしないはずだ。
でも、いくら想像しても、暑苦しい夜に月夜なんて使わない。”まさに”なんて言葉はもってのほかだ。だからきっと、涼気を湛える空気も含めて、月夜って言葉は成り立ってる。
それがどうとうわけにはならないけど、言葉の持つイメージの多さっていうのは、中々にたまらない物がある。
月夜を想像して、言葉の涼しさに触れるのは、とっても分かりやすい体験だ。
一度やってみたらきっと、肌を撫でる風の感触と、ぽつりと浮かぶ月が、頭から離れなくなることだろうね
3/7/2023, 11:15:40 AM