ハルカゼ ネイロ

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『明日もまた』

十七時半の寒空の下
考えることはいつもこう
“いつからマフラーを巻こうか”
“そろそろ手袋つけようか”
“指先が冷えて仕方がないな
さてとさっさと帰ろうか”

いつの間にやら日は沈み
布団に潜って思考に耽ける
“冬の街並みは灰色という
しかし実際見たことは無い
隣にいつもあるのだけれど”

普段私が見ているものは
冷える指先と時計だけ
いつもあるはずの景色は
まるで無いのと同じよう

冬が来たから何になる
情緒の前に春が来る
けれども情緒を感じられたら
見える世界が変わるかな

少し立ち止まってみて
ぐるっと辺りを見渡して
冬の情緒は綺麗だと
人は初めて思うのだろう

明日の夕方
寒空の下
私はきっと
少し立ち止まってみて
ぐるっと辺りを見渡して
そして何かを思うだろう

11/17/2022, 2:01:54 PM