マシュマロの美脚

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青い青い



「お母さんなんてもう知らない!!」
そう言って走り出してどれだけ来ただろうか。
最初はほんの些細な事だった気がするがもう覚えてない
辺りは薄明頃でもうすぐ夜だとつげている。

ただ明かりを求めてとぼどぼと彷徨う。手にはスマホと財布のみ。
つい、小腹が空いてしまいコンビニに入り物色する。
スマホの通知は煩くなっており、非通知に変えてしまった。

普段では買うことの無いお菓子やジュースを手に持って最寄り駅へと向かう。
何処か遠くへ行きたかったんだ。
そう、遠くに口煩い母親の影なんて無い遠くへ。

『ガタン ゴトン ガタン ゴトン』
ゆっくり進む電車に乗って、目的もなく旅をする。
小さい頃の憧れだった。
最近は勉強、勉強、勉強ばっかり、友達と遊びたいし、メイクだってしたい。
ジャンクフードも食べてみたいし、アイドルのライブにだって行きたい。
そんな事を考えながら移りゆく景色を眺める。

薄明から、日が落ち夜になる
お母さん心配してるだろうな。不意にそう後悔してしまう
今は絶賛反抗の旅だ、そう思いつつも1枚写真を送る



どれだけ電車に揺られただろうか。
何度か乗り換えして、終点まで来てしまった。
朝の5時、日の出の時間だ。
ふわっと塩の匂いがする。
気の無くまま歩く。
ふ日の光に誘われ顔をあげるとそこには、今の自分と似ても似つかない
      
      青い青いたおやかな海があった。

5/3/2025, 4:49:19 PM